2022年03月25日

最判令和4年3月24日 人傷社が自賠一括払いをし,自賠から回収した場合に,加害者保険会社は自賠分を全額控除できるか

近藤和弘法律事務所です。最判令和4年3月24日判決についての備忘録です。検討レベルなので間違っているかもしれません。

例)
Xの過失7割,Yの過失3割
Xの総損害額1000万円
Xの人傷支払額800万円
自賠分200万円(人傷社がXに一括払し,自賠から回収済)

(1)人傷社が代位出来る額は幾らか(=人傷社はYに対して,人傷社がXに支払った額のうち幾ら請求できるか)
訴訟基準差額説によれば,人傷支払額はまずXの過失分に充当されるから,800万円からXの過失分700万円を差し引いた100万円について代位可能である
(2)XはYに幾ら請求できるか
総損害額1000万円から人傷で受領した800万円を控除した200万円を請求できる(訴訟基準差額説)

ここまでが基本。以下,人傷社が一括払いしている場合どうなるか。

Yは,Yの支払額を定める際,自賠分200万円も控除すべきと主張(これが通ればXがYに請求できる金額は1000万円-700万円-100万円=100万円)
しかしながらこの主張は認められない。
人傷社が自賠責に請求できるのは,(1)の代位可能分(つまり100万円)に限られる。したがって,XはYに対し,200万円を請求できる(結論は一括払いの場合とそうでない場合で違いなし)。

人傷社は自賠に100万円しか請求できないのに200万円受領したので,100万円をYに支払わなければならない。
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2022年03月08日

交通事故により物的損害と人的損害が生じた場合の,各損害の消滅時効の起算点

近藤和弘法律事務所です。備忘録です。

令和3年11月2日最高裁判決
「交通事故の被害者の加害者に対する車両損傷を理由とする不法行為に基づく損害賠償請求権の短期消滅時効は,同一の交通事故により同一の被害者に身体傷害を理由とする損害が生じた場合であっても,被害者が,加害者に加え,上記車両損傷を理由とする損害を知った時から進行するものと解するのが相当である。なぜなら,車両損傷を理由とする損害と身体傷害を理由とする損害とは,これらが同一の交通事故により同一の被害者に生じたものであっても,被侵害利益を異にするものであり,車両損傷を理由とする不法行為に基づく損害賠償請求権は,身体傷害を理由とする不法行為に基づく損害賠償請求権とは異なる請求権であると解されるのであって,そうである以上,上記各損害賠償請求権の短期消滅時効の起算点は,請求権ごとに各別に判断されるべきものであるからである。」

治療が長期化し,事故から3年が経過してしまいそうな場合,物損について時効中断措置(催告による時効完成猶予,裁判上の請求,協議を行う旨の合意による時効の完成猶予等)を講じる必要があります。
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2022年02月25日

お知らせ

弁護士は下記の日程で事務所を不在にします。この期間弁護士へのご相談,打合せは出来ませんので,ご了承お願い致します。

2022年6月20日(月)〜24日(金)
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2021年12月27日

年末年始休業のお知らせ

近藤和弘法律事務所です。
当事務所は下記日程で年末年始休業とさせていただきます。

2021年12月29日〜2022年1月3日

今年も大変お世話になりました。
来年もどうぞ宜しくお願いします。
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2021年10月18日

住宅紛争審査会の住宅紛争手続に時効完成猶予効

近藤和弘法律事務所です。

法改正により,住宅紛争審査会のあっせん又は調停手続に時効完成猶予効が付与されました(施行日は令和3年9月30日)。
あっせん又は調停が打切りとなった場合,打切りの通知から1ヶ月以内に訴え提起すれば,あっせん又は調停の申請時に訴えを提起したものとみなされます。つまり,あっせん又は調停の申請時から訴えを提起するまでの間に,本来の時効完成日が到来したとしても,時効は完成しない,ということです。
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